全日本選手権京都府予選にむけて

 本校では今日まで中間考査があり、その期間中に2年生の特進Bコースの生徒は研修旅行(いわゆる修学旅行)でした。もともとはグァムの予定でしたが、新型コロナ感染症や外国為替相場の歴史的な円安傾向、ロシアのウクライナ侵攻に伴う原油価格急騰などの状況を鑑みて、沖縄および石垣島へと行き先を変更しました。来年はハワイやグァムなどに戻していく方向で努力しています。

さて、研修旅行も中間考査も終わったので、いよいよ全日本選手権、通称・春高バレーの予選へ全力を傾けていく時期になりました。

 本校のバレー部は今年は選手が36名に、マネージャーが3名(+見習い1名)と大所帯になりました。たくさんの部員が入部を希望してくれるのはありがたいですが、みんなにどれだけ練習の機会を確保するか、7名しかコートに立たず、14名しかベンチに入れないという制約の中で、どれだけ1人1人にやりがいや存在意義を感じてもらうかが課題となります。全員ができるだけ高いモチベーションを保ち、自分が何でチームの勝利に貢献するかを見つけ出して徹していってくれることが大切になってきます。

 これは例えば将来、いわゆる大企業に就職した時などにも問われることになります。一般的な傾向として、多くの人はいわゆる「いい大学」に進学して、「いい会社」に就職して、できるだけ「たくさんの収入」を「安定して得る」ということをなんとなく理想としているところがあるのではないでしょうか。例えば、時々、本校へ練習に来てくれているクラブチーム「パナソニックパンサーズJr」の母体となっている「パナソニック」という企業を例にとってみましょう。この会社は持ち株会社ですので正式には「パナソニックホールディングス」といいますが、働いている人の数はグループ全体で23万人以上もおられます!売り上げの総額も年間で8兆3789億円となっていますが、自分がその中の1人として働いていると想像してみて、どれだけ貢献していると実感できるでしょうか。自分の目の前の仕事が8兆円のどれほどに影響していると感じられるでしょうか。こうした中でも大きな会社に所属していることに誇りを持ち、日々の仕事にやりがいをもって全力を尽くすことができるかは大切なことです。その小さな仕事を日々大きくする意欲と工夫を続けることで、知らず知らずのうちに自分の力がつき、いづれ目に見えるほどに大きな仕事ができるように成長することになるのです。それを諦めてなんとなく日々を過ごしてしまう大人もいると思いますが、こういったチャンピオンスポーツの中で、チームに関わることは、いずれ社会人として歩む道で、着実にひたむきに進んでいく人生の脚力をつけていくことになると思います。

 さて、私たちはこうして、1人1人の将来のために日々の過程を大切にしようとがんばっていますが、言葉は悪いかもしれませんが、勝負ごとは「勝ってなんぼ」です。結果に言い訳と後悔をしないように一日一日アゲていきます。